7月3日に発生した熱海市伊豆山地区の土石流災害に関連して「盛り土」「ソーラーパネル」などがキーワードとして上がっている。
たしかに、田舎でよく見るソーラーパネル群は、エコロジーという表向きのイメージと裏腹に、これが本当にエコロジストが求めてきた、地球にやさしい、環境に優しい発電のありようなのか?というと、微妙な景観ではある。
だからといって、土砂崩れの近くにソーラーパネルがあれば、十分な検証が進んでない状況でそれを叩いて良いのかというとそれはどうかと思う。
ということで、まずは、もう少しソースを確認してみることにした。
まずは場所。これはすでにGoogleMapにも示されている。
木を見て森を見ず
とりあえず上記Googleマップで「地形」「航空写真」を見てみると、この辺りソーラーと関係なく、そもそも上流の山にあまり木がない事がわかる。
静岡 熱海の土石流 上流側の開発現場 盛り土含む斜面が崩落 | NHK政治マガジン
上記によると
土石流が発生した熱海市の現場付近の雨の降り方は短時間に集中して降る雨ではなく、長い時間降り続き、土の中に水分が蓄積される「長雨蓄積型」だったことが特徴
という分析が行われている。
これが「蓄積型」という状況から、考えると、「ソーラーパネルがなければ、土砂崩れは起きなかった地形だ」と断言できるような環境ではない。要はソーラーパネル自体が大きな要因と考えるのは正しくないということが判った。
今回、これを、もう少し調べてみようと思ったのは、
現在、静岡県は「水問題」を理由に「リニア着工」に反対している。しかし、それは科学的な見地に基づいているかという点で、他県を含め市民から、やや疑いの眼差しを向けられていると思っている。
重要なのは、事実を科学的な検証の積み重ねであり、それをすっ飛ばして犯人を祭りあげると、 これまでの積み重ねを一気に失いかねないとつくづく思う。